目次
はじめに
価格弾力性は、価格が変わったときに需要(売れる個数)がどれくらい変わるかを表す指標です。分かりやすく説明します。
価格弾力性の基本概念
価格弾力性は次のように計算します:
$\text{価格弾力性 (PED)} = \frac{\text{需要の変化率 (%)}}{{\text{価格の変化率 (%)}}}$
- 需要の変化率:どれだけ多くまたは少なく売れたか
- 価格の変化率:価格がどれだけ上がったか、または下がったか
図の例を使った説明
左の図(価格弾力性が低い場合)
1.価格と需要:
- 価格が2万円から1万円に下がった。
- 売れる個数が15着から20着に増えた。
2.変化率の計算:
- 需要の変化率:売れる個数の変化を計算します。 $\text{需要の変化率} = \frac{20 – 15}{15} \times 100 = 33.33\%$
- 価格の変化率:価格の変化を計算します。 $\text{価格の変化率} = \frac{1 – 2}{2} \times 100 = -50\%$
3.価格弾力性の計算:
- 価格弾力性は、需要の変化率を価格の変化率で割ります。 $\text{価格弾力性} = \frac{33.33\%}{-50\%} = -0.67$
これは、価格が1%下がると需要が約0.67%増えることを意味します。つまり、価格を下げても売れる個数は少ししか増えません。
右の図(価格弾力性が高い場合)
1.価格と需要:
- 価格が2万円から1万円に下がった。
- 売れる個数が5着から20着に増えた。
2.変化率の計算:
- 需要の変化率: $\text{需要の変化率} = \frac{20 – 5}{5} \times 100 = 300\%$
- 価格の変化率: $\text{価格の変化率} = \frac{1 – 2}{2} \times 100 = -50\%$
3.価格弾力性の計算:
- 価格弾力性は、需要の変化率を価格の変化率で割ります。 $\text{価格弾力性} = \frac{300\%}{-50\%} = -6$
これは、価格が1%下がると需要が6%増えることを意味します。つまり、価格を下げると売れる個数が大きく増えます。
ビジネスの現場での活用
1.価格弾力性が低い商品:
- 価格を下げても売れる個数があまり増えないので、価格を下げる戦略はあまり効果がありません。
2.価格弾力性が高い商品:
- 価格を下げると売れる個数が大きく増えるので、価格を下げる戦略が有効です。
まとめ
このように、価格弾力性を理解すると、どの商品で価格を調整すれば効果的かを判断できます。価格弾力性は、ビジネス戦略を立てる上で重要な指標の一つです。